今年も映画界注目の祭典「カンヌ国際映画祭」がはじまりました。最高賞パルムドールは誰の手に!?(開催期間:5/15~26)
写真は、審査委員長のスティーブン・スピルバーグ。
メインのコンペティション部門では、名だたるベテランや気鋭の監督たちによる最新作20本が、最高賞のパルムドールを目指して競う。
コーエン兄弟やス
ティーブン・ソダバーグ、ロマン・ポランスキーといったパルム経験者に加えて、ジャ・ジャンクーやアスガー・ファルハディのように、ヴェネチアやベルリン
などの映画祭での最高賞経験者が顔を揃えるラインナップは壮観です。
もちろん、ジム・ジャームッシュ、アレクサンダー・ペインといった実績豊かなアメリカの
映画作家たちの新作からは目が離せないし、2年前に『ドライブ』(11)でカンヌをあっと言わせたニコラス・ウィンディング・レフンやパオロ・ソレン
ティーノといった70年代生まれのヨーロッパの監督も賞レースを賑わせるに違いない。
もちろん地元勢のフランスからも、フランソワ・オゾンやアルノー・デ
プレシャンなど、日本にもファンの多い作家たちの最新作がお目見えする。
一方で、女性監督作品は女優でもあるヴァレリア・ブルーニ・テデスキの1本のみ、また長編デビュー作はゼロと、“不在”が目立つ部分もある。特に近年の
国際映画祭では破竹の勢いだった韓国映画が、公式部門のみならず、並行部門の監督週間や批評家週間にも、長編映画が全く選ばれないという“異常事態”も起
きている。
そんな話題たっぷりのラインナップに、日本からは『そして父になる』(是枝裕和)、『藁の楯
わらのたて』(三池崇史)の2本が選ばれた。
是枝監督は『DISTANCE/ディスタンス』(01)、『誰も知らない』(04)に続いて3度目、三池監督
は『一命』(11)に続いて2度目のコンペティション参加となる。
この強力な20本を審査するのは、スティーヴン・スピルバーグを始めとした9人の審査員。
その中には日本人監督として初めて、同映画祭のコンペ部門審査員を務めることになった河瀬直美の名前が、ニコール・キッドマンやアン・リー、クリスト
フ・ヴァルツといった錚々たるメンバーとともに並ぶ。
また、短編コンペティション部門では『隕石とインポテンツ』(佐々木想)、映画史上の名作が上映されるカンヌ・クラシック部門では小津安二郎監督の生誕
110周年を記念して『秋刀魚の味』(62)が上映される。
最終日となる26日の授賞式で賞が発表されるまで、日本に関する話題が絶えないカンヌとなりそ
うだ。
また、カンヌ映画祭のジル・ジャコブ会長が2015年の開催を最後に、その職を辞することを地元紙に語っていることも話題となっている。
38年間にわたり中枢に在り続けた同氏の勇退は、将来の映画祭の方向性に大きく影響が現れるのではないか、という見方だ。今年を含めて2回の開催を残しているが、今回の
映画祭からその萌芽が見えるのかどうかにも注目したい。
【藁の楯】
三池崇史 監督作品
上映は現地時間 5/20 22:30
日本公開 4/26
≪あらすじ≫
高額賞金をかけられ命を狙われる少女暴行殺人犯。自首した犯人を移送するため、警視庁SPがその身柄を命がけで守る。
日本では撮影許可が下りない新幹線の映像のため、台湾まで出向いて映像を作り上げた三池崇史監督のこだわりが感じられる力作アクションサスペンス。
試写会は必ずビルボードで行う三池監督を僕は応援しています!
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